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茨城大学地質情報活用プロジェクトのブログ

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研究紹介~大子の地質~

 滝本です。

今回は、私が行っている研究の一部を紹介したいと思います。


研究地域は、茨城県の大子から常陸大宮周辺の新第三系(第三紀の地層)です。この地域では、河川や湖の堆積物、海の堆積物、火山性の堆積物がよく見られます。
ddfmkhwz_253d57m3tfb_b.jpg


調査では主に沢を歩きます。沢のほうが地層の露出も良く、水で洗われて地層がきれいに出ていることが多いです。上の写真は高さ5m程度の小さな滝です。沢を歩いていると時々小さな滝に遭遇します。


この滝の付近では、角ばった礫を含む硬くて大きな岩がごろごろと転がっています。上流から流れてきたようです。(下の写真)
ddfmkhwz_254dzqvbkcj_b.jpg
この岩は男体山火山角礫岩といって、大昔に水中で溶岩が急激に冷やされて粉砕したものが堆積して出来た岩です。袋田の滝をつくっている岩と同じです。


ddfmkhwz_255f4hdmfgr_b.jpg
上の写真の地層は砂岩です。平らな板が平行に重なっているように見えます。だいたい北東に傾いています。


ddfmkhwz_256ff646khs_b.jpg
上の写真は砂岩です。河川で堆積しました。ひとつ前の写真と違って、平らな層でなく、下にカーブした線が重なって見えますが、このような構造(堆積構造)は水の流れがあるところで砂が堆積する時にできました。


堆積する場所によってそれぞれ特徴的な構造をもっています。一つの露頭(地層が現れている部分)だけで堆積環境を特定することは難しいですが、地層の分布や重なりを調べると当時の環境を推測することができます。


ddfmkhwz_257f2dpmjdn_b.jpg
沢沿いの日当たりの良い斜面にフキノトウが辺り一面にありました。

写真は雄花。少し開いてきたところで、中には小さなつぼみが集まっていました。


この季節に行う野外調査では、菜の花や梅の花なども楽しめます♪

私の調査地域では過去に貝や動物の足跡化石が出ているので、もし発見したら報告します!
(滝本)
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地質情報活用PJとは

地質情報活用プロジェクトとは、茨城大学で地質学を専攻する学生によるプロジェクトです。プロジェクトでは、地質の見所をまとめた地質観光まっぷの製作や、その見所をプロジェクトメンバーが実際にご案内するジオツアーを行うなど、ジオツーリズムによる地域振興を目指しています。

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