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茨城大学地質情報活用プロジェクトのブログ

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大谷石

皆さんは、「大谷石」という石材をご存知でしょうか?

大きな農家の蔵や古くからある家の塀等によく使われている、白くどこか温かみのある石が大谷石です。大谷石は、火に強く熱を通しにくい特徴を持ち、やわらかく加工も容易であるため、古くから建築物の石材として用いられてきました。


この大谷石ですが、実は地質学的にとってもおしろい石なんです。


大谷石は、栃木県宇都宮市大谷に分布します。下の写真は大谷資料館の中の大谷石です。
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大谷資料館では、採掘していた様子を地下に降りて見学することができます。

写真を見てください。白い石の中に赤茶色をした斑点があるのが分かるでしょうか?これは、変質した軽石です。大谷石は、地質学的には軽石質凝灰岩といい、実は水中にたまった火砕流堆積物なのです。



およそ2500~1100万年ほど前の前期~中期中新世、日本列島の大部分が海に沈んでいました。さらに、日本列島の各地で火山活動が活発化していました。

当時、宇都宮周辺には湾が広がり、そこで流紋岩質の海底火山が活動していました。この海底火山は噴火する度に大量の火山岩や軽石、火山灰を噴出させました。これらが水中火砕流として流れ、湾の中に堆積したのが大谷石です。


さて、実は茨城県内にも大谷石とそっくりな石があるのをご存知でしょうか?

茨城県北部、大子町から常陸大宮市にかけて、北田気層大沢口凝灰岩部層という層があります。これは軽石質凝灰岩を主体としており、およそ1700万年前に堆積しました。この軽石質凝灰岩は、栃木県東部にあったと思われる流紋岩~デイサイト質火山からもたらされた陸上の火砕流堆積物です。

「地質観光まっぷ ③袋田の滝」のポイント①、ポイント②でみられる岩石は、この時代に堆積しました。詳しくは「地質観光まっぷ③袋田の滝」の裏面、袋田周辺の成り立ち1.陸の時代第一章をご覧ください。
(地質観光ままっぷのダウンロードはコチラ


この大沢口凝灰岩部層の軽石質凝灰岩も、石材として利用されていました。上小川の大沢口や常陸大宮の白岩峠には石切り場の跡があります(下写真)。
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(松原)
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地質情報活用PJとは

地質情報活用プロジェクトとは、茨城大学で地質学を専攻する学生によるプロジェクトです。プロジェクトでは、地質の見所をまとめた地質観光まっぷの製作や、その見所をプロジェクトメンバーが実際にご案内するジオツアーを行うなど、ジオツーリズムによる地域振興を目指しています。

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