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茨城大学地質情報活用プロジェクトのブログ
中部日本一周!part 1
日本一周ならぬ「中部日本」一周?に行ってきました!
修論もなんとか書き上げ、4月からの社会人生活に向け、研究室や一人暮らしの部屋の片付け、後輩への引継ぎなど、やることはまだあるわけですが、社会人になって本当に忙しくなる前に、前から機会があれば行ってみたい!と思っていた場所へ、同期のS君と出かけることにしたのでした。
2人が互いに行ってみたいところを挙げ、ルートも考慮して2泊3日程度で行けるプランを考えた結果、タイトルの中部日本一周になりました。
出発は水戸。そこから日光(栃木県)へ。
まずは、世界遺産となった日光東照宮。まさに豪華絢爛。独特の空気を感じます。
日光では次いで、華厳の滝に。
落差97mの華厳の滝は、日本三名瀑の1つといわれています。他2つは、袋田の滝(茨城)と那智の滝(和歌山)と言われていますね。那智の滝だけまだ見たことがありませんが、迫力だけなら袋田の滝の方がいいかな。袋田の滝に比べると華厳の滝は観瀑台からの距離が遠いのと、水量がそれほど多くない時期だったからかもしれません。
案内板を見ると「華厳滝を囲むこの大岩壁は上部から安山岩・集塊岩・石英斑岩とで形成され・・・」とあります。ただし三野(1958)では、上部から、上部安山岩、上部集塊岩、下部安山岩、下部集塊岩の4層から成るとしています。そのうち上部集塊岩と下部安山岩の境界から、滝の上流の中禅寺湖からの漏水が華厳の滝で湧水となり、十二滝と呼ばれる滝を形成しています(早川・松倉,2003)。
この安山岩、つまりは火山から噴出したマグマが固まってできた岩石(火山岩)なわけですが、滝の北方に位置する男体山のおよそ2万年前の活動によって形成されたそうです。その後の水の侵食がこれだけの景観を作ったと考えると、なんだかすごいですね。
滝を正面に見て右側の岩壁にはきれいな柱状節理の露頭が見られます。
柱状節理好きとしてこれは大興奮!(笑
ここで、柱状節理について。
柱状節理は文字通り、「柱状」の「節理(岩石の割れ目)」のことです。デロっと流れ出た溶岩流(900~1200度ほどある)は、あるところで定置しますが、溶岩流の下面は地面に、上面は大気に触れているので、そこから冷却することになります。すると溶岩流の下面あるいは上面の、等間隔に並んだ点を中心に溶岩が収縮します。
そのため、ある点とその隣の点との間には、隙間ができてしまいます。これが節理となり、冷却面に対して垂直な方向に節理が伸びるため、柱状となるのです。ちなみに柱状節理の断面は、きれいなものは下図のように5角形や6角形をしています。これは冷却時に収縮の中心となる点を配置するとき、最も均衡のとれた形だからと言われています。これぞ自然の摂理(節理!?)ですね!(笑
仮に溶岩流が斜面を流れた場合でも、節理はあくまで冷却面に対して垂直にできるため、自然に無理なく節理をつくるとなると、節理はカーブを描くことになります。
この変形した柱状節理は実際に上の写真の右下付近で見えますね。
以上、柱状節理のちょっとした解説をしてみました。わかっていただけたでしょうか??
ところでこの滝は、エレベーターで100mほど地下に降りて、短いトンネルを歩いたところにある観瀑台から見られます。袋田の滝もトンネルを少し歩いたところにある観瀑台から滝を間近に見ることができますが、これだけの滝なら自力で山道を下ってでも見る価値があるというか、そうでもしないと滝に失礼な気がしてしまいました・・・。
この後は一気に福井県へ行って1泊!
続きはpart 2へ!
修論もなんとか書き上げ、4月からの社会人生活に向け、研究室や一人暮らしの部屋の片付け、後輩への引継ぎなど、やることはまだあるわけですが、社会人になって本当に忙しくなる前に、前から機会があれば行ってみたい!と思っていた場所へ、同期のS君と出かけることにしたのでした。
2人が互いに行ってみたいところを挙げ、ルートも考慮して2泊3日程度で行けるプランを考えた結果、タイトルの中部日本一周になりました。
出発は水戸。そこから日光(栃木県)へ。
まずは、世界遺産となった日光東照宮。まさに豪華絢爛。独特の空気を感じます。
日光では次いで、華厳の滝に。
落差97mの華厳の滝は、日本三名瀑の1つといわれています。他2つは、袋田の滝(茨城)と那智の滝(和歌山)と言われていますね。那智の滝だけまだ見たことがありませんが、迫力だけなら袋田の滝の方がいいかな。袋田の滝に比べると華厳の滝は観瀑台からの距離が遠いのと、水量がそれほど多くない時期だったからかもしれません。
案内板を見ると「華厳滝を囲むこの大岩壁は上部から安山岩・集塊岩・石英斑岩とで形成され・・・」とあります。ただし三野(1958)では、上部から、上部安山岩、上部集塊岩、下部安山岩、下部集塊岩の4層から成るとしています。そのうち上部集塊岩と下部安山岩の境界から、滝の上流の中禅寺湖からの漏水が華厳の滝で湧水となり、十二滝と呼ばれる滝を形成しています(早川・松倉,2003)。
この安山岩、つまりは火山から噴出したマグマが固まってできた岩石(火山岩)なわけですが、滝の北方に位置する男体山のおよそ2万年前の活動によって形成されたそうです。その後の水の侵食がこれだけの景観を作ったと考えると、なんだかすごいですね。
滝を正面に見て右側の岩壁にはきれいな柱状節理の露頭が見られます。
柱状節理好きとしてこれは大興奮!(笑
ここで、柱状節理について。
柱状節理は文字通り、「柱状」の「節理(岩石の割れ目)」のことです。デロっと流れ出た溶岩流(900~1200度ほどある)は、あるところで定置しますが、溶岩流の下面は地面に、上面は大気に触れているので、そこから冷却することになります。すると溶岩流の下面あるいは上面の、等間隔に並んだ点を中心に溶岩が収縮します。
そのため、ある点とその隣の点との間には、隙間ができてしまいます。これが節理となり、冷却面に対して垂直な方向に節理が伸びるため、柱状となるのです。ちなみに柱状節理の断面は、きれいなものは下図のように5角形や6角形をしています。これは冷却時に収縮の中心となる点を配置するとき、最も均衡のとれた形だからと言われています。これぞ自然の摂理(節理!?)ですね!(笑
仮に溶岩流が斜面を流れた場合でも、節理はあくまで冷却面に対して垂直にできるため、自然に無理なく節理をつくるとなると、節理はカーブを描くことになります。
この変形した柱状節理は実際に上の写真の右下付近で見えますね。
以上、柱状節理のちょっとした解説をしてみました。わかっていただけたでしょうか??
ところでこの滝は、エレベーターで100mほど地下に降りて、短いトンネルを歩いたところにある観瀑台から見られます。袋田の滝もトンネルを少し歩いたところにある観瀑台から滝を間近に見ることができますが、これだけの滝なら自力で山道を下ってでも見る価値があるというか、そうでもしないと滝に失礼な気がしてしまいました・・・。
この後は一気に福井県へ行って1泊!
続きはpart 2へ!
(伊藤)
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