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珪藻

皆さん、珪藻について知っていますか?


珪藻は、非常に小さな単細胞生物の植物(藻類)で、ちょうどお弁当箱のような感じで内ぶた(内殻)と外ぶた(外殻)から成り、表面には点紋や条線があります。
また、細胞壁の中の殻は主に珪酸質(ガラス質)で出来ているので丈夫なため、死んだ後もこの珪酸質の殻だけは残りやすく、化石になりやすいという特徴があります。


下図は、走査型電子顕微鏡により撮影した色々な珪藻の被殻写真です。
(Bradbury J: Nature's Nanotechnologists: Unveiling the Secrets of Diatoms. PLoS Biol 2/10/2004: e306. http://dx.doi.org/10.1371/journal.pbio.0020306
EXTERN_0000.JPG
ひとくちに珪藻といっても、珪藻にはたくさんの種類があり、その種類によって住む場所が異なります。たとえば、塩分濃度、pHの違い、水が綺麗か否か、水温・・・などの環境の違いです。

この生息環境の違いから、そこに住む珪藻の種類を調べることでその場所の環境がわかります。汚い水を好む珪藻が多く見られたら、そこは富栄養の汚れた環境であるということです。


そして、化石として地層中に残りやすいことから、その地層が堆積した当時の環境を推定することができる「示相化石」にもなります。また、古い地層から新しい地層の珪藻を調べることで古環境の推移も推定できます。

このように、珪藻は現在・過去の環境を知るために、有効な生物であることがわかります。


目に見えない珪藻ですが、実は身近な生物と言えるかもしれません。珪藻化石が積もってできた化石の地層「珪藻土」はコンロの材料や保温材、断熱材、ろ過剤など様々な用途で使われているのです。

珪藻は私たちの日常生活に密接に係わっているのですね。
(図子田)

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地質情報活用PJとは

地質情報活用プロジェクトとは、茨城大学で地質学を専攻する学生によるプロジェクトです。プロジェクトでは、地質の見所をまとめた地質観光まっぷの製作や、その見所をプロジェクトメンバーが実際にご案内するジオツアーを行うなど、ジオツーリズムによる地域振興を目指しています。

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